Confluence と Rovo でコンテンツ ワークフローを自動化する
ページの更新やステータス チェックといった、日々発生する小規模なタスクは些細なことに思えるかもしれません。しかし時間の経過とともに、こうしたタスクによって生産性が犠牲になります。これをチーム全体に当てはめると、多忙な業務によって丸 1 日分の時間が失われることになります。その結果、進捗が遅くなり、エラーが増え、最終的には燃え尽き症候群になります。
日常的なタスクを自動化することで、大きな影響力のある作業に時間を割けるようになります。Confluence のノーコード自動化と Rovo の AI サポートによって、チームのワークフローを簡素化し、プロジェクトを継続して進めることができます。
Confluence における自動化と AI
アーカイブや通知などの反復タスクを自動化することで、チームが重要な作業に集中できるようになります。さらには AI が、ワークフローに対するコンテンツ生成とコンテキストに基づいた提案を行います。
Confluence では、自動化ルールによって使用頻度の低いページのクリーンアップ、期限が近づいた際のリマインダー送信、コンテンツ更新時の承認などを実行できます。こうしたルールはコーディングを必要とせず、数分でセットアップできます。
Rovo は、指示の解釈、コンテンツの記述、ドキュメントの翻訳、フィードバックの要約などを実行する、AI のレイヤーを追加します。これによって、手作業による作業が自動化されたインサイトへと進化します。
こうしたツールを組み合わせることで、継続的なメンテナンスを行わずとも、Confluence が更新、コンテンツの整理、課題のフラグ立てを自動で行うワークスペースとなります。
Confluence でルーチン作業を自動化する
Confluence 自動化は、手動によるステップを排除して、ワークフローの一貫性を保つことで、チームがより迅速に行動できるよう支援します。数回クリックするだけで、プロジェクトを順調に進めるためのルールを構築できます。
ここでは、チームによる自動化の活用方法をご紹介します。
古いコンテンツを自動でクリーンアップする
あらゆるワークスペースには、最新ではないローンチ ノート、放棄された戦略、重複したドキュメントなど、古くなったコンテンツが取り残されています。そのため、時間の経過とともに、最新の情報を探すのも難しくなります。
Confluence 自動化は、6 か月などの一定期間、非アクティブ状態が続くと、古いページを自動的にアーカイブするため、ワークスペースの整理に役立ちます。プロジェクト マネージャーであれば、リリース後にローンチ ドキュメントを整理できます。また、マーケティング チームであれば、設定されたスケジュール上にある古いキャンペーンを中止できます。四半期ごとの監査や手作業は不要です。
また、テンプレート主導のルールによって、新しいページの作成時に自動でラベル付けが行われるため、ナレッジ ベースを初日から整理できます。
メンバー全員に最新情報を伝える
情報格差があると、チームの勢いが阻害されます。締め切りが変更された際や、ドキュメントのレビューの準備が整った際に、非同期のチームがこうした更新を見逃すことで、レビューの遅れや冗長な作業に繋がります。
Confluence 自動化は、こうした格差を是正します。ページが「下書き」から「レビュー」に移動したとき、またはコンテンツが数週間にわたり更新されていないときに、アラートがトリガーされます。Slack や Jira など、チームがコミュニケーションを取る場所において、こうした更新がプッシュされます。
たとえば、分散したチームで仕様書が「レビュー待ち」になった際に、Slack でレビュー担当者に対して通知を行う自動化をセットアップすることも可能です。こうしたルールが 1 つあるだけで、フォローアップの遅れが減少して、タイム ゾーンに関係なくフィードバック ループを継続的に稼働できます。
繰り返されるワークフローを構築する
多くの場合、繰り返されるプロジェクトはゼロから始まり、新しいページが手動で作成され、名前に一貫性がなく、コンテンツがさまざまなスペースに散在しがちです。標準的なプロセスがないと、重要なステップを見逃してしまい、進捗も遅れます。
Confluence 自動化は、チームが自力で稼働するシステムをセットアップするのを支援します。スマート ボタンによって、ワンクリックでの承認をトリガーできるほか、プロジェクト テンプレートの自動生成や、適切なページが用意された状態での新しいスペースの立ち上げも行えます。
地域のマーケティング チームが毎月キャンペーンを行っていると仮定しましょう。自動化を活用すると、下書き、タイムライン、チェックリストなどがあらかじめ入力され、すべての準備が整った状態で、毎回新しいキャンペーン用スペースを開始できます。レビューと承認も毎回同じプロセスで行われるため、プロジェクトが一貫性を持ち、スムーズに進みます。
Rovo を活用して、よりスマートに作業を行う
自動化では反復作業を取り扱いますが、一方の Rovo はインテリジェンスをもたらします。Rovo によって、チームがコンテンツを迅速に作成して、インサイトを即座に把握し、余分なマニュアル作業をせずとも連携を保てるようになります。
ここでは、Rovo が日々の作業に価値をもたらす仕組みをご紹介します。
簡単なプロンプトでコンテンツを生成する
空白のページから始めようとすると、チームがペースダウンします。Rovo を活用すると、プロンプトを Confluence 上で構造化されたアウトライン、要約、下書きに直接変換できます。
たとえば、ミーティング後にチームのリーダーが Rovo に要約とアクション アイテムの自動生成をプロンプトすることで、そのまとめをメールで送信して、メンバー全員の足並みを揃えられます。これによって、チームが明確な概要と次のステップを把握して、すぐに共有できるようになります。こうした作業をゼロから行う必要はありません。
マーケティング チームであれば、Rovo によってあらゆる段階でコンテンツ作成をスピードアップできます。“第 3 四半期の製品ローンチに関する概要“ といったプロンプトは、対象ユーザー、メッセージ、チャンネルに必要となる体系的な概説を提供します。公開後は、プロンプトによって Rovo にキャンペーンの概要をまとめさせたり、製品のアップデートやニュースレターなどのフォローアップ コンテンツの下書きを依頼したりできます。
自然言語で自動化ルールを作成する
Confluence 自動化は強力ですが、どこから始めればよいのか迷う場合もあるでしょう。Rovo は、技術的なセットアップを必要としません。ご自身が望むものを説明することで、より簡単に作業を進められます。
ページが数週間にわたり更新されていない場合に、コンテンツ所有者に対して通知したいというケースでは、「ページが 14 日間更新されていない場合は、コンテンツ所有者に対して通知を行う」というリクエストを入力するだけです。Rovo では、分かりやすい言葉をアクティブなルールに変えます。メニューをナビゲートしたり、条件ロジックを理解したりする必要はありません。その結果、より多くのチームがルーチン ワークの自動化を実現できます。
グローバル チーム向けにページを翻訳する
翻訳が遅れると、グローバルな作業にも遅れが生じます。Rovo は、Confluence ページをワンクリックで複数の言語にローカライズして、この遅れを解消します。
Global Translator という Rovo エージェントを翻訳に使用すると、マーケティング チームが英語のキャンペーン ブリーフを数分でスペイン語、日本語、ドイツ語に翻訳できます。これにより、作業速度が上がるだけでなく、地域間においてメッセージの一貫性を保つことができます。
ツール間でチームの連携を保つ
製品チームとエンジニアリング チームにとって、ツール間で連携を保つことは日々の課題です。Rovo の製品要件エージェントは、Jira と Confluence の両方の更新を反映した共有ドキュメントを生成して、情報の格差を埋められるようにサポートします。
プロジェクト マネージャーが Jira で要件を入力すると、Rovo によって対応する Confluence ページが生成されます。スコープやストーリーが後日変更されても、そのページも更新されるため、エンジニアや関係者が常に同じ情報を確認できます。リアルタイムでの同期が混乱を減らし、レビューの速度を上げ、プランニングを実際の作業へと継続的に導きます。
フィードバックをインサイトに変える
カスタマーからのフィードバックが複数のチャンネルから寄せられると、処理が難しくなることもあるでしょう。Rovo のフィードバック アナリスト エージェントは、サポート チケット、アンケートの回答、レビューをすばやくソートして要約し、パターンや優先度を明らかにするのに役立ちます。
サポート チームは類似するリクエストを簡単にグループ化し、プロダクト マネージャーは繰り返し発生するテーマを一目で把握して特定できます。数百ものチケットの中を探し回る必要はなく、顧客が何を求めているのか、何が問題か、どこに焦点を当てるべきかについてレポートが得られるため、重要なことに対してアクションを起こしやすくなります。
自動化と AI: どちらも必要な理由
Confluence の自動化はエンジンのようなものと考えられます。ルールを実行し、タスクをトリガーし、作業を継続することによってワークフローを支えます。Rovo は GPS として、AI 主導の提案とコンテンツ生成から正しい方向性を示すお手伝いをします。
この 2 つがどのように補完し合うかを次に示します。
Confluence 自動化
- 定義したワークフローを実行する
- 手作業の手順を削減する
- アラートを送信してタスクをトリガーする
Rovo AI
- ワークフローの作成と改善を支援する
- コンテンツを提案、要約、生成する
- 翻訳、下書き、フィードバック分析を行う
各ツールはそれぞれ優れていますが、これらを併用することによって、チームは複雑さを増すことなく、作業を進め、手作業を減らし、連携を維持できます。
今週、ワークフローを 1 つ効率化する
生産性を最も簡単に高める方法は、スピードの低下を招くものを自動化することです。
全体を徹底的に見直す必要はありません。まず、ワークフロー テンプレートを使って理想のワークフローを見極めます。次に、古いページを自動的にアーカイブする、あるいはレビュアーに注意を促すなど、1 つの修正から始めます。Rovo を使用して、散在するアイデアを構造化された計画にまとめます。最新情報の追跡にかける時間を減らせるため、チームは重視すべき影響の大きい作業に集中できるようになります。
Confluence の自動化を試し、Rovo を有効にして煩雑な作業をなくし、プロジェクトの進行をスピードアップしましょう。