発案からデリバリーまで、アイデアで製品の成果を実現
Jira Product Discovery の製品バックログで扱う主なオブジェクトは「アイデア」です。継続的な検証と学習のプロセスをサポートするために、私たちはアイデアを存続期間が長いオブジェクトとして使用します。アイデアは開発が始まるとバックログに残りますが、必要な効果が得られるまで、ディスカバリーとデリバリーの繰り返しを通して存続します。
成功している製品チームは実験的な考え方を採用しており、コンテキスト、ユーザーからのフィードバック、仕様、デザインを追加することで、時間をかけてアイデアを繰り返します。アイデアのライフサイクルの各段階で、何がうまくいったか、何がうまくいかなかったかを評価し、重要な質問に答え、前提条件を検証して、投資と、得られたフィードバックや検証が釣り合っていることを確認します。
まず PM に対し、さまざまなソリューション候補をまとめたスライドを示して、最も反響の大きいソリューションを確認しました。ここでの会話を通して、お客様が苦労している問題や重視していることを詳細に把握したのです。その結果、「優先順位付け」を Jira Product Discovery の第一の柱に据えることが決まりました。
💡 作成、テスト、変更が簡単なスライドは、この検証段階で使うツールとして最適です。
次に、Figma でプロトタイプを作成してユーザーに示し、ソリューションがどのように役立ちそうか尋ねました。これを試すのに使用した最初のプロトタイプは、PM が利害関係者からのフィードバックに基づいて優先順位を決定できるというソリューションでした。
PM からは一定の関心を得られたものの、価値を実現するまでの準備に手間がかかりすぎるとの指摘を受け、このアイデアは却下となりました。
このようなフィードバックを何度も集めた後、私たちは、現在の Jira Product Discovery の姿、つまり製品のアイデアを議論するためのコラボレーション スペースへと進化するソリューションの検討を始めました。
この段階に至って、ユーザーとの会話は劇的に変化しました。とても便利そうなツールだがいつ利用できるようになるのか、と多くのユーザーが尋ねてくるようになったのです。正しい方向に進んでいると私たちが確信したのはこのときです。
このようなフィードバックを何度も集めた後、私たちは、現在の Jira Product Discovery の姿、つまり製品のアイデアを議論するためのコラボレーション スペースへと進化するソリューションの検討を始めました。
この段階に至って、ユーザーとの会話は劇的に変化しました。とても便利そうなツールだがいつ利用できるようになるのか、と多くのユーザーが尋ねてくるようになったのです。正しい方向に進んでいると私たちが確信したのはこのときです。
その後、デリバリーの進捗状況を Jira Product Discovery 内で追跡しながら、すべての製品イニシアチブとチームの進捗状況を俯瞰的に把握できます。

進行中の製品作業のダッシュボード
詳細については、[Resources (リソース)] セクションにある、Jira でディスカバリーとデリバリーを関連付ける方法についてのウェビナーをご覧ください。
覚えておいていただきたいのは、期待されている成果をソリューションがすぐに実現できる可能性は非常に低いということです。それを期待するのではなく、早い段階で頻繁に顧客に向けてリリースし、十分な成果が得られるまで反復します。そこで学んだ内容を基に、顧客との会話から得た洞察をアイデアに反映し続けます。成果の測定方法は、アイデアの種類 (新機能や成長イニシアチブなど) によって異なります。メンバーにこのことを周知し、計画でイテレーションを行えるようにしておきましょう。
開発の実践
Jira Product Discovery を開発するときや、この製品に重要な新機能を追加するとき、私たちは、お客様のグループを少しずつ大きくしながらテストと検証を実施しました。このプロセスは、数週間で済んだケースもあれば、数か月かかったケースもあります。
お客様 0 → 10 社 | 探索フェーズでは、事前に選んだ少数のお客様を対象にイテレーションを行いました。私たちはこれらのお客様と緊密に協力し、一緒になってソリューションを構想しました。このソリューションなら目下の問題を解決できるという確認をお客様からもらえるまで、私たちは反復を続けました。 |
お客様 10 → 100 社 | その後、ソリューションにアクセスできるお客様を徐々に増やしていきました。このプロセスは、当初は想定していなかったケースを含め、さまざまなシナリオを発見するのに役立ちました。私たちは、ソリューションを使用するアクティブなお客様が 100 社になるまで反復を続けました。 |
お客様 100 → 1000 社 | その後、ソリューションにアクセスできるお客様を 1000 社まで増やしていきました。そして製品分析、サポート チケット、インバウンド フィードバックを利用して機能の利用回数を調査しました。調査結果に基づいて、UX の改善やバグの修正を行いました。利用回数が少なすぎて参考にならない場合は、その機能の見つけやすさを確認しました。 |
一般提供 | ここでようやく、サポート イネーブルメント、セールス イネーブルメント、運用ダッシュボード、パフォーマンスとスケーラビリティの改善の準備が整いました。 |
このようなソリューションを開発する際、アトラシアンでは通常、「ライブ機能ドキュメント」という専用の Confluence ページを使ってソリューションを構想します。これはごくシンプルなページで、チームで集まったとき、現在のイテレーションのスコープについて話し合うために利用します。簡単にリリースできる機能とそうでない機能についての情報が増えるのに合わせ、頻繁にドキュメントを更新していきます。この作業では、個別のタスクではなく、製品エクスペリエンスに焦点を当てますが、製品担当者から設計担当者、エンジニアまで、すべての関係者がここで足並みを揃える必要があります。

Jira Product Discovery のライブ機能ドキュメント
次のステップ
構想、検証を経てソリューションのデリバリーに至るための手段としてアイデアを使用することで、製品チームは、メンバーを組織化して成果に集中させることができます。
このハンドブックの後半では、製品バックログを次の目的で使用する方法について詳しく説明します。
- アイデアを検証するために、フィードバック チャンネルを設定してインサイトを収集する
- 影響を与える可能性のあるアイデアを優先する
- チームと関係者が心から協力できるロードマップを作成する
Jira Product Discovery やその他の製品を使用して、Jira Product Discovery チームでこれを行う方法の例を示します。
プロダクト バックログ
製品バックログを効果的に管理して、アイデアに優先順位を付け、コラボレーションを強化し、製品開発を促進します。
フィードバックとインサイト
製品開発プロセスにインサイトを組み込むことで、どのように意思決定を強化し、顧客のニーズに合わせて、成功を促進できるかについてご確認ください。